カテゴリー: 映画感想

【映画】メランコリア

メランコリアという映画を観ました。レイボーとカロナールとドンペリドンを服用して無理矢理体調不良を強制した挙句、夕飯をポカした最悪の状態で。全然体調悪いです。吐きそう。
この映画は私が一生不快だなんだと文句を垂れ続けている『ダンサーインザダーク』の監督の作品です。世界が終わる瞬間を描く、といういかにも私好みな設定だったので観てしまいました。本当に世界の終わりが好きなこと好きなこと。

主人公は鬱病の女性で、金持ちの夫がいる健常な姉がいる。主人公は突拍子もない行動や言動で人々を困らせ、不快にさせ、それで姉夫婦や周囲の人間からは疎まれている。主人公周りの人間も主人公もずっとうっすら不快だったんですけど、結局これって主人公視点で進むから人が不快に見えるのかなとも思う。それはそれとしてどう考えても鬱病の原因を作ったであろうパワハラ上司は普通に良いザマすぎる。
それでも主人公が不快に見えるのって、私が鬱病とかメンタルをやった事がなくて、身内にもそういう人はいなくて、知見としてないから分からないっていうのが大きいのかもしれない。メンタル不調の人がこの映画を観たら、彼女に同意するのだろうか。
正直、冒頭から中盤まではマジでつまらん。本当に退屈で退屈で、ぼーっと画面を見ては薬の効果が切れてきたのか、体調の悪化を徐々に感じるほど。翌日の外出があまりにも億劫になるくらい湧き上がってくる吐き気に、ひたすら耐えるだけだった。
変わるのは中盤以降、惑星メランコリアが衝突する事が分かったところから。姉の夫は科学者で、惑星は無事通り過ぎると予測をしていたが、その予測は外れ、自殺をする。大きくなっていく惑星に姉は精神を蝕まれ、死の気配に心が病んでいく。空には美しい惑星が煌々と輝いていて、どんどんと近づいて、冒頭の結婚式の雰囲気から一転、より世界静かになっていく。
その中で一人、妹だけが落ち着き払っていた。凪の様に静かで、穏やかな顔で曇天の中立っている。その頃にはもう、当初感じていた妹への不快感はどこにも無くなっていた。
惑星が近づき、地球の滅亡が眼前に迫る中、この姉妹の関係性は逆転している。最初は鬱病で情緒が不安定な妹と、そんな彼女に時折嫌気のさす今が幸せな姉とその旦那。そんな関係性だったのが、世界の終わりが示唆される事で妹の情緒は安定し、鬱病は快方へと向かっていく。反対に旦那は自殺し、自分の情緒も不安定になり、項垂れ、泣き叫ぶ姉。天体が迫る中、入浴すらままならなかった妹の身なりは整い、美しくなっていくが、対して姉は髪も整えず、服もどこかだらしない。そんな姉を呆れた様に、鬱陶しそうに見つめる妹の視線には既視感。それはきっと、冒頭に姉が彼女に向けた視線と全く同じ様なもので。全てが反対になり、秩序が崩壊を迎える様がとても面白くて、綺麗だと思った。
テンポ感は最初から最後まで何も変わらない。緩やかに週末を迎えていく。緩やかに関係が変わっていって、世界の色が変わっていって、そして全部燃えて無くなる。それなのに、中盤以降はとても面白い。世界の終わりで取り乱す気持ちはよく分かるため、そこに最初の不快感の様なものはないし、その上妹の落ち着きと美しさが、その恐怖とストレスを軽減してくれているからかとても見やすくなる。
そして世界が終わる瞬間が、たまらなく綺麗だった。強い風が吹き荒れ、草木が舞い上がる中で惑星に衝突した地球は一瞬にして崩壊して、地上に存在するものはあっという間に火に包まれて消え去っていくのが、すごく幻想的にも思えた。とてもいい映画だったなと今思えば思う。まあ、それはそれとして前半はガチでつまらん。

でも心身が弱っている時に見ない方がいい。爆裂に体調の悪い中見た私は割としっかり落ち込んでいるというか、なんだか気が晴れない。何がその要因になっているかは分からないが、落ち込んでいる。体調も悪い。原稿も進まない。そういう落ち込ませる様なものを作るのがとても上手い人、それがラース・フォン・トリアー。最悪。

ただ私は映画体験において、落ち込んだりムカついたり、というのが一番楽しくて素敵だと思うので、文句を垂れつつもそういう鬱映画が一番面白いと思っている。
私は自分の感情が良く分かっていなくて、何にストレスを感じるのか、何にムカついて、何に落ち込んで、どうしたらメンタル不調が起こるのか、自分の事ながらいまだに理解が出来ていない。ストレスの様なものは全部体調に出るせいで、その感性やアンテナが鈍いというのもあるのかもしれない。そんで多分メンタルは普通に強い方だとは思う。
これまでの人生はあまり良いものではなかった。小中は最悪の人間関係で、勉強も運動もできなくて、親も絶妙にズレているし、私の意見なんて当然聞いてはくれないから悩みなんて到底話せるはずもなく、遺伝性の体調不良で健常な日が少なく、人間生活がまともに送れないこともしばしば。それでも何故か、メンタルが壊れた事はなかった。本当に、メンタルだけはやたら強靭。それだけが誇り。
その自分が分からないもの、察せれないもの、普通の人なら簡単に分かるものを、分かりやすく映像を通して客観的に感じさせてくれるものがこういう鬱映画だと思っているから。私はこの落ち込みですら素晴らしいものの様に、いつだって感じる。
だから文句を言い続けるし、ダンサーインザダークの事は普通に不快だけど、嫌いじゃないというか。今回の作品も含めて、私はこの監督がかなり好きだと思った。手軽に分かりやすい感情変化を味わえる、そんな作品。私の様な感情に乏しい、世界に対して鈍感な社会不適合欠陥人間にぴったりだ思います。過去作も沢山観ていきたい。
ちなみに私が明確に好きだと言い切れる監督は彼以外にはアリ・アスター、白石和彌があげられる。人間をじっくりしっかりと不快に描けて、不安を明確に映像化してくれる人が大好き。私には白黒はっきりさせてくれたものを出してもらわないと何も分からないから。そして多分園子温も好きそう。

ともかく、普通に鬱々しい映画なのでおすすめはしない。
でも私としては題材的にも雰囲気的にもすごく好き。

【映画】武器人間

念願の武器人間!観ました!わーい!
あらすじとしてはドイツに偵察に来たロシア軍の部隊が人がめっちゃ死んでる教会の地下で化け物に襲われて銃で応戦したり逃げたりする話です。
元々クリーチャーのビジュアルを知っていて、マジでカッコよくて、なんかフィギュアとかあったら買っちゃいそう…とか思ってるくらい惹かれていた。でもめちゃくちゃグロいとか画面の手ぶれがすごくて酔うとか言われてて日和っていたのだけど、ついにその日の勢いで観た。なお、原稿作業と同時進行のため、画面は小さく、原稿が出来るようにしながら(正味、日和ってた部分はある)。
マジでグロい。目の飛び出た腐った死体とか、バラバラの人体とか当たり前のように出てくる。脳みそは抉り出されるし、とんでもねぇ。でも脳みそ弄り始めたあたりは、まがりなりにもB級映画なので作り物感が強くてゲラゲラ笑ってました。終盤にもなれば慣れてくる。
私がビジュかっけー!と思っているクリーチャーはモスキートとナースちゃんです。モスキートは武器人間と調べれば一番最初に出る看板クリーチャー。映画を背負っているだけあって、姿はかなりカッコいい。高さのある手足(手?)にまさしく蚊のような長い口を持ったマスクをつけている化け物。本当によくできたデザインすぎる。何かしらのゲームにいそうなのにB級映画のちょい役で終わっている。勿体なさすぎる。
ナースちゃんはイカれ博士の助手として死体をバラしたり、脳みそ抉り出したりしているクリーチャー。この子だけは真っ白で、血の赤が生える綺麗なデザイン。身に纏った白い布の下はビキニみたいな金属の装甲を身に付けていて、柔らかさと無骨さのバランスが良くて、堪らんデザイン。良すぎる。ちなみに私がずっとナースと言っていたクリーチャー、正確にはマミィ・エヴァと言うらしいです。中盤で死んだ看護師が早速改造された成れの果てだそう。仕事がはえぇ博士だ…。
ナースちゃんのそばをちょろちょろしているポットマンくんもめちゃくちゃ可愛かった。癒される。あの映画においてクリーチャーが癒しになるの意味分からんくておもろい。
ちなみにこの映画、バイオハザード8とちょっと揉めていて、作中に出てくるプロペラ頭のクリーチャーが、バイオ村にそのまんま出てる事で有名。私もバイオ村は実況動画を見たのでプロペラくんは知っていたし、実際見てもマジで似てるなと思った。ていうか途中で出てくる手がハンマーの改造体も普通にハイゼンベルグと近くはあるんだよな…。体型的にも。
武器人間内のプロペラくん、動きも遅いし、プロペラ部分でしか攻撃出来ないし、後ろから配線切られたら勝手に燃えて死ぬので、ただの雑魚でした。本当に雑魚でびっくりした。プロペラで一人は仕留めてたけども。そんなプロペラくん、名前をジャパンヘッドと言うらしい。飛行機の前部プロペラを着けた化け物を『ジャパン』ヘッド…。とんでもないブラックジョークだ…。風刺が効いてる。

ここまでクリーチャーの話しかしていないので、映画の感想を言いたい。手ぶれがすごくて気持ち悪い。グロさと言うか、画面酔いの方がキツい。いや、グロくもあるけど、私はグロいだけで気分は悪くならないタイプなので、画面酔いが一番しんどかった。本当に視点が安定しない。POV形式にしてももっとブレを少なくしてほしかった。
登場人物も、全然分からない。名前と顔がずっと一致してなかった。イヴァン、ディマ、サシャ、セルゲイって良く名前を聞いたけれど、誰が誰でどうなったかは最後まで全く分からんかった。ずっとギャハハ!死んだー!クリーチャーかっけー!って感じで観てた。
どうやらディマは終盤にかけて撮影をする主人公的な人(この人はこのイカれ博士を連れて来いとの名を受け、偵察隊を博士の研究所に作為的に迷い込ませていた)らしい。
イヴァンはクリーチャーに襲われて治療しようとしたら脳みそが剥がれて死んだやつ。後々博士に改造されてディマを気絶させた。
セルゲイは本来の部隊の指揮官が死んだ後、代理で指揮官をしていた人。自分達を騙してヤバいところに連れてきたディマを恨んで悪態を吐くけど、最終的に死ぬ。
サシャは部隊の一番下っ端。コイツが五体満足、唯一の生存者。調べるまで何一つ分からんかったです。雰囲気で観過ぎだろ。
最初の民家を襲ったりジジイを拷問するまでは全然、マジで面白くないんだけど、中盤からのこれでもかと化け物が襲ってくるターンはめちゃくちゃ面白かった!良いデザインのクリーチャーがそこからどこから飛び出てくる!ホラーゲームみたいでドキドキして楽しかった!
あと全体的に音がいい。肉が擦れる音、武器を引き摺る音、エンジン音、刃物がぶつかる音、機械武器の可動音、全部が良かった。ゲーム的で、はっきりしていて気持ちが良い。武器人間の機械音がすると空気がやばい!って感じで緊張感出るところがすごく良い。そうだよね、ゲームでもそういう音したらやばい!ってなるもんね。銃構えるもんね。

内容、というよりかは完全にクリーチャーを楽しむエンタメ映画(マジでグロい)。小さい頃からたまに人間の体と動物の頭をした化け物やら、武器人間を描いていた悪趣味女児をやらせていただいていた私としては堪らなく素晴らしい映画でした。ほぼデザインポートフォリオ的な見方なんだよな。あんなに良いデザインで、あのカプコンがまんまパクるくらいなのに、B級映画で終わってるのが、なんだか物寂しい。
趣味の悪い変態以外の視聴はお勧めしません。

【映画】ミスト

ネタバレされすぎて展開まで全部知っているので、完全に観た事ある気でいたミストを観ました。名の知れた超王道映画を観るのはかなり久しぶりかも知れない。
そして観た結果、あんまり好きじゃないと言うことがわかりました。オチがとかでは全くなく、全体的に嫌かも。

パニック映画で面白かった映画は沢山あるので、シチュエーションに外れはないのですが、登場人物が最悪すぎた。なんか緊急時に協調性が一切見られず、自分勝手に動きすぎていてマジで不快でした。だから死ぬんや。
最初に出て行った女は何で生きてた?って感じだし、オチもああする必要はマジで全くなかったし、モンパニにしてはモンスターに愛らしさが微塵も無いので惹かれないし、殺す必要のない人まで殺しちゃったり、結構未完成な映画なんだなぁと思いました。パニック映画なら新感染とか、日本でもシンゴジラとかの方が面白くて良質かなと思います。今あげた映画に比べてストレスが凄い。ミスト好きじゃない。オチはもう知ってるので何とも思いませんでした。て言うか胸糞というより『ええ…?』という困惑の方が強いかも。この前観たマジカル・ガールみたいに。

ゲームとかで最初の方にこれは死ぬやろ…みたいな事を30分くらいずっと続けてマジで愚かでした。ていうか30分どころか全編ずっとだわ。絶対そこある程度カットすれば2時間もかからないのに。助長すぎる。大人の小競り合い見せられてイライラしてるの本当に何の時間?
映画系YouTuberの中でもヘイトを一身に受けていた最大の敵こと宗教ババアはマジで人間性に問題がありすぎて逆にめちゃくちゃ面白かった。しかも何か起きたらめちゃくちゃビビり倒してるし。超悲鳴あげるし。何だよこいつ。人間性の塊すぎる。

原稿をしながら観ていたのですが、ここでタブレットが操作出来なくなるシーンが来て全く進みませんでした。窓に虫がへばりつき、羽を鳴らすシーンで背筋に悪寒が走り、動けなくなりました。何せ虫が本当にダメでダメで。子宮に沈めるを観た時も虫のシーンは『お、おわ〜〜〜!!!!』ってなったのですが、今回も『うわ〜〜〜〜〜っ!』となりました。画面なんぞ観れません。ただこのシーンでおそらく沢山いるであろうクリーチャーの一部の姿と言うのが判明するので大切なシーンです。観れません。て言うか本当に虫のシーン多すぎるだろいい加減にしろ。この世に沢山怪物のデザインがある中で何で虫しかいねぇんだ。リッカーみたいなやつ出せ。それしか出すな。
字幕で観ていたので何言ってんのか全然分からず、画面も観ていないのでどうなっているかも分からず、原稿も進まなかったので観なきゃ良かったと思っています。
ていうか宗教ババア面白すぎる。私はお前が大好きだよ、もはや。マスコットだろあれは。何なら人を動かすことに成功しているのガチでおもろい。信仰心が厚い。教祖の器。

ちなみにこの映画で一番好きな人は射的ニキです。名前知らん。片手でぶち抜くし主人公に割と助力してくれるとこカッコ良すぎる。

【映画】マジカル・ガール

U-NEXTで近々観れなくなってしまうみたいなので急遽観ました。本当はホラー映画を流し見しようかなと思ったのですが、流石に観ようと思い腰を上げた次第です。
ちなみにこちら、胸糞鬱映画と名高い作品です。私の好きな映画系YouTuberさんが結構皆さんこぞって紹介していたのでずっと気になっていたんです。胸糞鬱映画、何せすごく好きなので…。

言葉というか、説明がかなり少ない映画でした。これ、どういう事?この解釈でいいん、だよね?みたいな事ばかりで着いていくのが割とやっとではある。あと人の見分けがムズい。だ、だれ?あ、知らん人で合ってた…って何回かなる。
色んな方の感想見てると意外とお父さんに同情したりとかが多かったり、案外色んな人がこの映画に寄り添ってみてるんだなぁと思ったのだけど。私は普通に全員クソ野郎じゃねぇかとしか思えず、同情もなくフラットに観てました。まともなのは白血病の子供だけ。そりゃそう。
白血病でもうすぐ死んでしまう娘のために、彼女が欲しいものを購入しようとして親父は頑張るのだけども…と言う話です。その娘が欲しいものは日本のアニメの魔法少女の衣装。十三歳まで生きる事が絶望的な十二歳の少女のお願い。
これ別に有名デザイナーの90万円の衣装じゃなくて、そこら辺の安いコスプレでも渡せば普通に喜んでたのではと思うのだけどこのお父さんがそんな事、多分知るはずもなく。軽率に最悪の道を辿って、落ちていく様と言うのが話のメインなのでこのツッコミも多分野暮なんだろうな。
この女の子の親父も全然普通に嫌いですが、私が一番嫌いなのは精神やってODしてる女。コイツなんか全然良いところなかったというか、別に親父みたいに病気の娘がいる訳でもなく、赤ちゃん窓から落としたらどうなるのかしらwwwとか言っちゃうような女だし、旦那からもなんか疑われるような人だし、お察しの人柄。全然同情の余地なくてコイツどうにかなんねぇかなとずっと思ってた。
終盤まではマジで子供以外クズばっかや…って感じなんですけど、終盤以降急カーブ切って展開変わってマジで飛び上がった。やばすぎる。確かに鬱映画というか、なんか胸糞感はあったんだけど。でもやっぱり親父に全然共感とか出来なかったので、あの展開でも驚く以外の感情はなく。多分映画系YouTuberや口コミが想定している、所謂見せ場から感じるはずの感情とは少し違うんだろうなぁと思った。でも流石に娘は可哀想すぎたと私も思う。何とは言わないけど。

きっとこの映画は、胸糞と言われるのだからモヤモヤとした後味の悪さが心に残る、と言うのが醍醐味なのかもしれないけど。私はあまり残らなかったと言うか、『あー、そうなんだね』程度で終わってしまってなんだか勝手に拍子抜けしている。やっぱり、心に残る胸糞映画現状ナンバーワンはぶっちぎりで『ダンサーインザダーク』で、世間的にもこの映画が強すぎるのかもしれない。観る順番を間違えた結果、本来感じるはずの感情が半分以上減衰されてる可能性がある。観る順番って大事だ…。
展開の衝撃はあるけれど、基本的にメインの人間皆クソなので、最後の展開にイマイチ乗り切れず拍子抜け。これが私のこの映画への総評かな。
胸糞鬱映画みたいですが、よければ皆様どうぞ。

【映画】リボルバー・リリー

綾瀬はるか主演の映画です。結構前にニュースで見たな…と思って見てみました。
平たく言えば大正から昭和にかけて暗躍した女性エージェントのファンタジーアクション。そのエージェントが綾瀬はるか。綾瀬はるかめちゃくちゃ綺麗。やっぱりこの人昔の服がすごく似合う。レトロドレス本当に似合う。私の大好きな映画で今夜ロマンス劇場でという映画があるのですが、そこで披露しているレトロな格好の綾瀬はるかも本当に可愛い。観てほしい(ちなみにロマンス劇場、普通に大泣きしながら観た。涙腺ゆるゆる)。
この映画の内容をもっと簡単に表すとすれば、激強エージェント未亡人お姉さん×何かに狙われるショタのおねショタです。
着物も素敵。大正、昭和初期っぽいきっちりとした、でも遊びのある髪型に色気のあるお着物。表情の引き締まった綾瀬はるかがマジで美すぎる。あの人めちゃくちゃ綺麗だよ…(しみじみ)。そのほかの俳優も結構強かったよなぁという印象。野村萬斎凄いね?結構ちょい役ではあったけど、カッコいいよな…あの人。大河ドラマの時(家康)もめちゃくちゃカッコよかったもんな。早々に死んだけど。
アクションも意外と良かった。中盤のシシド・カフカとのガンアクションがかなり良い。着物の女とドレスの女が銃ぶっ放してるの絵力強い。

アクション、話の進み方も中盤までは良かったんです。中盤までは。
別に案件とかでも何でもないので普通に辛めの評価しちゃうんですけど、終盤の失速凄かったな…。中盤までは「おお…!』って感じなのに、終盤以降は話がダレてくる。話が進まない、テンポが遅いで飽きてくる。そして見せ場のラストのバトルシーン、殺陣シーンも中盤までの勢いと派手さがない。中盤まではアクションが割と良かったのでツッコミどころがあってもスルー出来たけど、終盤がグダグダすぎてアクションも地味で退屈なので粗が目立つ目立つ。中盤までがかなり良かった分、ちょっと残念でした。

無駄なシーンがかなり多いというか、不必要なシーンがありすぎる。中盤で出てくる謎の同業者とか、不思議な力のババアとか、結局終わっても何も回収されないので「あれなに??????」で解散。
ツッコミどころもかなり多くて、銃撃戦のシーンでガキが乱入してくるとか、佐藤二郎は何なんだよとか、もう言ってたらキリがないのですが、そこはエンタメとして昇華出来る。上のものはマジでどうにもならん。意味が分からんもん。
めちゃくちゃ綺麗な服でおめかしして華やかで素敵で、そのままガンアクションして、肉弾戦で全力で足や拳を振りかぶって、そんでショタの頭を撫でて低音で「良い子…」と囁く爆メロ綾瀬はるかは見れるので、そこはおすすめです。低音涼しい顔の綾瀬はるかはガチでメロい。

【映画】狂った一頁

好きなYouTuberが紹介していたので、観ました。脚本川端の有名なアバンギャルド映画。かなりニッチで知る人ぞ知ると言ったところであるが、実は私は一度すでに観ている。大学で観た。
私は文学部で、特に近代文学を専攻していたので、勿論、川端康成なんかは初歩の初歩。伊豆の踊り子もその他の作品も結構読まされたし、なんなら教材として川端の短編集を買わされた。ていうか何でそんな川端康成ばっかりやらされたんだろ。わからん。
川端康成原案、その上横光利一も関わっているとなれば近代文学専攻学生が観ないはずもなく。授業の一環で、狂った一頁を観た記憶がめちゃくちゃある。爺さんが鳥に餌やるシーンとか、お祭りのシーンとか覚えてるし。でも授業の時間の兼ね合いで中盤しか観なかったので全編観るのははじめて。なんかよく分からなかったけど、雰囲気を楽しむアート映画として観た。マジでよくは分からなかった。
まず音声がない。そして字幕もないので何が起きてるのか、何一つ分からない。舞台が精神病院と言うこともあり、基本的に出てくるのはおかしい人ばかりなので、より一層内容が分からない。有名なコンテンポラリーダンス女、結構美人な人で笑う。あと看護師の制服が可愛い。
ラストのイカれシーンの追い上げ頭おかしくなりそうでなかなか良い。ドグラマグラと同じくらい頭おかしくなりそう。あと普通にカメラ回しすぎでちょっと画面酔いする。
いかれすぎててネジぶっ飛んでるけれど、川端が少しでも考えたと言われても、別に納得はいくよなぁと言った感覚。あの人は性とキチに敏感なジャパニーズヘンタイなので。
とりあえずかなり観る人は選ぶと思うし、人によっては本当につまらない。私はこう言う雰囲気系映画かなり好きなのでまあまあ見応えがあったのですが、大抵の人は退屈しそう。全体的に意味不明だし、気味も悪いので別に観なくて良いと思います(結論)。

【映画】ベイビーわるきゅーれ

私の好きな映画レビュー系のYouTuberさんがすごく好きな監督さんで、めちゃくちゃ評判が良い映画なので見ました。超面白かった。やっぱりかっこいいアクションってかなり見やすいので、人に映画勧める時も今までキングスマンって言ってたんだけど、ベイビーわるきゅーれとも言っていいかも…。
これを見る前にリコリコの2分アニメを見てから、ベイビーわるきゅーれ見たんですけど、主人公のノリの軽い方の女の子がちさとでビビった。キャラもだいぶダブってるし多分リコリコ側が結構この映画にインスパイアされた感じなのかな。若い女の子が殺し屋をやるって設定がもうリコリコと同じだもんね。
最後のまひろちゃんの組み手のところめっちゃ凄くて見ながらすげぇ〜!って歓声を上げてしまいました。極道のおっさんと兄ちゃんが、あんなに敵って感じで出てたのにあまりにもあっさり殺されたのが拍子抜けでした。
そのうち2やそれ以降の続編、連ドラ版も見ようかと思います

【映画】死刑にいたる病

もう一つ、最近観た映画です。公開当時観に行こうかずっと迷って結局上映終わってたんですけど、U-NEXTで無料で観れるようになってたので観ました。
白石和彌監督の作品、大好きで今回も面白かったです。この監督は人間の不快な部分とか不気味な部分とか恐ろしい部分とか、醜いものを書くのが非常に上手で、今回も嫌な感じが良かった。ただインタビュー記事とかで言ってたみたいにエンタメ全振りで割とライトではあるのでかなり観やすいかも。ただ殺人シーンは被害者の悲鳴と人体欠損描写が結構キツめなので、苦手な方はやめておいた方がいいです。
阿部サダヲめちゃくちゃすごい。何であんな据わった目が出来るんだろう。朝ドラで今、気の良いおっちゃん役やってたり、ドラマで昭和の賑やかな親父の役やってるのに、こういう静かで怖い人も似合うし。主人公君、正直徹頭徹尾痛々しいというか、共感性羞恥って感じなんですけど、それが良い感じにサダヲ演じる殺人鬼に噛み合っていて、こういう素直で真面目なバカじゃないと話が成り立たないような気がするので、人間のバランスが非常に良い。
ストーリーは突き詰めるとかなり穴だらけで、何で…?みたいなツッコミどころかなりあるので、謎解き系サスペンスとか期待する方は多分視聴後ガッカリします。何も考えずに観るべき。この映画は殺人鬼の阿部サダヲを楽しむ映画だと思ってます、私は。あと結局最後まで同級生の女の事は好きになれませんでした。何だあの女は。

【映画】永遠に僕のもの

ネイルを塗りながら、ずっと気になっていた映画を見ました。遠い昔、何かで見た情報では非行が目立つ美少年が周りを惑わせていくとあった様な気がしたのですが、それは完全に私の思い過ごしでした。天使を自認する非行美少年がガチの犯罪者ファミリーに惑わされ、どんどん犯罪に手を染めていくという内容でした。そして主人公くんは犯罪者ファミリーの息子君のことが好き、多分。逆なら好みドンピシャやったね。

雰囲気はめちゃくちゃ好みでした。割と静かな映画は好みなので私は全然面白く見れたのですが、本当に結構静かな映画なので人によっては退屈な可能性が全然ある。
冒頭で人様の家に侵入して、お酒を勝手に飲みつつ貴金属やレコードをパクって、レコードかけてリビングで踊り散らして止めてあった人様のバイクぶっ飛ばすシーンめちゃくちゃすぎて面白かったです。
私の察しが悪い所もあるのですが、結構そこカットなんだ…みたいなところもあって、視聴後に解説とか考察のネット記事読んで補完しました。やっぱり全体的に雰囲気を楽しむ映画だと思います。主役の男の子は顔が可愛い